スーパーシティ構想が、国の主導で検討されています。人々は便利さを追求して、世界中で対応しているため、従来のやり方のままでは、様々な場面で取り残されてしまうでしょう。スーパーシティ構想の内容と、懸案事項などを分かりやすく紹介しています。
スーパーシティ構想とは?
スーパーシティ構想というのは、国が取組んでいるもので、人工知能やビッグデータ等の最先端技術を活用して未来都市をつくるというものです。
具体的な内容
現在考えられている具体的な内容には、次のようなものがあります。
- 自動車の自動運転
- 支払いのキャッシュレス化
- ドローンによる自動配送
- 遠隔医療
- 遠隔教育
- 防災
- 福祉
このように列挙すると、5G技術で出来るようになることを考えた時と同じようなものになります。通信技術の進化とともに膨らんだ構想なのでしょう。
スーパーシティ構想は、データ連携基盤(都市OS)と呼ばれるシステムが中心になるものです。様々な団体や個人の情報データを集めて分類・分析・整理して、サービスに活用するものです。
どんな所に作るの?
スーパーシティ構想は、さまざまな自治体などから提案がされています。2025年に開催予定の大阪・関西万博の人工島:夢洲(ゆめしま)でも、スーパーシティ構想を打ち出しています。
海外の先行事例
次に、海外で実施されている取組事例を紹介します。
《カナダのトロント市》
大手のIT企業と市が連携して、人・モノの動きをセンサーでモニターして、集まったデータを使った都市計画を進めています。
《米国のニューヨーク市》
米国の主要都市では、既にさまざまな活動をしています。特にニューヨーク市はスーパーシティ構想の先進地域です。市民によるデータ活用のためのオープンデータプロジェクトなどが推進されています。
《中国の杭州市》
中国では、ライブカメラが張り巡らされていて犯罪抑止や犯人特定などで活躍しています。このカメラ映像を人工知能で分析することで、交通渋滞の緩和や取り締まりなどに活用しています。
《韓国》
韓国では、都市開発を官民共同で行っていて、大気汚染の監視や遠隔教育などを先端技術で運用しています。
《バルセロナ》
スペインのバルセロナでは、Wi-Fiを使ったバスの運行情報の配信や、ゴミ収集箱の状況把握をして管理に活用しています。
以上は、ほんの一例です。既に、日本でも、様々な自治体や大学で実験的に進められているような内容もあって、ニュース報道もされています。何だ、この程度かと思った方もいるでしょう。
但し、スーパーシティ構想は、良い面ばかりではありません。
懸念される内容
スーパーシティ構想は、最新技術を使って、膨大なデータを収集して、情報を共有して活用します。このため、次のような懸案が生じます。
- 個人情報の漏洩は大丈夫なの?
- 個人情報がいつの間にか、住民監視に使われてしまわないか?
- 住民の理解や合意を得ない状態で、もの事が進展してしまわないか?
まとめ
スーパーシティ構想は、国の取組みで、人工知能やビッグデータ等の最先端技術を活用して未来都市を創るものです。
既に外国では取組を始めた国もあるため、避けては通れない将来の町の姿なのでしょう。国が進めるものですが、最新技術を活用しなければ未来は開けません。
情報を共有する手法は、便利になる反面、悪用される懸念もあります。膨大なデータの管理の仕方をしっかり構築できるのかが重要ポイントになるでしょう。
尚、本ブログは以前の記事のリライト版です。スーパーシティ構想は、もっともっと進んでいるでしょう。