コンピュータの重要なプログラムとしての役割を担っているBIOSとOS、ミドルウェアの意味と役割を分かりやすくまとめて紹介しています。コンピュータのソフトウェアが担っている内容が判るようになるでしょう。
BIOSの意味と役割
BIOS(バイオス)という単語は聞きなれないかもしれませんが、とても大切な役割をしています。BIOSは、コンピュータの電源を入れた時に最初に起動して、ハードウェアを制御するファームウェア(プログラム)です。
BIOSは、Basic Input/Output Systemの頭文字の略です。
BIOSプログラムは、読出し専用メモリのROMなどに組込まれているため、簡単には更新できません。
PCのBIOSは、PC電源をONするとマウス、CPU、ハードディスク、キーボード、ディスプレイなどがきちんと接続されていることを確認して、ハードウェアの管理や制御をしています。
OSは、BIOSが起動した後に動き出して、全ての制御や管理を行います。PCの電源を入れて立上げ完了までの時間が長いのは、このような一連のプログラムを起動させているからです。
OSの意味と役割

OS(Operating System)は、コンピュータを動かすためのソフトウェアで、PCの場合はWindowsやMacOS、スマートフォンの場合は、アンドロイドやiPhone、サーバではUNIXやLinuxなどです。
例えば、PCの場合、OSは端末全体を管理して制御する仕事をしているため、ユーザからの指令を受け付けることと、「カーネル」としての2つの役割をしています。
カーネルとは?
カーネルはOSの中核としての重要な役割を担っていて簡単に言い表すのは難しいですが、次のような働きをしています。
- アプリケーション側から指示が出ると、OSを呼び出して、どんな方法で現在動作しているプロセスと並行処理させるかなどの管理をしています。
- 適切なハードウェアを選んで、指示内容を伝えられる形にして動作させること等をしています。
- CPUやメモリを含めた周辺機器の管理・制御を担っています。
なお、ユーザからの指令を受け付けるインターフェースは、直感的に操作できるGUI(GraphicalUser Interface)とダイレクトに命令を打ちこむため自由度が広がってエンジニアに好まれる、CUI(Character User Interface)があります。
OSの処理の流れ
カーネル機能を含めたOSの主な流れを次に示します。
- GUIやCUIからユーザの命令を受付。
- 受け取った命令を機械が理解できるように機械語に変換。
- 機械語に変換した命令を適切なハードウェアまたはソフトウェアに伝達。
- 命令して、処理されたソフトウェアなどからの結果を受ける。
- GUIやCUI に結果をアウトプット。
ミドルウェアの意味と役割
ミドルウェアはOSとアプリケーションの中間に入るソフトウェアです。
ミドルウェアは、OSの機能を拡張したソフトウェアや、ユーザアプリケーションで頻繁に使われる機能をミドルウェアとしてあらかじめ用意しておくことで、役立とうとするソフトウェアなどです。
ミドルウェアにはさまざまな種類があります。代表的なものは、データの保存取得を行う、「DBMS:Database Management System」や「MySQL」、およびウェブブラウザと通信するWebサーバの「Apache」、「Nginx」などです。
ポイントのまとめ
BIOSは、コンピュータの電源を入れた時に最初に起動して、マウス、CPU、ハードディスク、キーボードなどのハードウェアが接続されていることや、制御するファームウェア(プログラム)です。
OSは、BIOSが起動した後に動き出して、全ての制御や管理を行うもので、コンピュータの最も重要なプログラムです。
ミドルウェアは、OSの機能を拡張したソフトウェアや、ユーザアプリケーションで頻繁に使われる機能をあらかじめ用意しておくことで、役立とうとするソフトウェアなどです。