日本の「次世代移動通信システム(5G)」サービスは、2020年春から開始される予定ですが「次世代移動通信システム(5G)」とは何のことだか判らない方は多いでしょう。判りやすくするため移動通信システムの世代の特徴を紹介います。身近なものから入るので理解し易くなっています。
移動通信システムの意味
移動通信とは通信している端末の一方または両者が移動できるタイプの無線通信方式です。
スマホやPHSは移動通信端末です。ただし、狭い範囲で通信する無線LANは移動通信ではありません。
移動通信システムを1G、2G、3G、4G、5Gなどと呼びます。1Gは1st Generationを略したもので、数字で使用技術などの世代(Generation)を意味しています。
移動通信システムの世代と特徴
次に、移動通信システムの世代と特徴を紹介します。

《1G》
1Gは最初に開設された移動通信システムです。自動車電話やショルダーフォンは1Gシステムです。
1Gは通話機能のみのアナログ回線で、データ通信はありませんでした。
1999年まで運用されますが、通信料に端末のレンタル費用が重なって高額なため、ビジネスユースが主体でした。
《2G》
2Gからデジタル通信サービスになったため、モバイル専用のサイトが開設されてインターネットからモバイル端末でサイト視聴が可能になりました。
デジタル通信のためパケット通信も普及しましたが、通信速度はLTEの1/5,000程度と遅いことから音声通話が主体でした。
この頃キャリアの免許制度などが変わって携帯電話の料金が安く利用できるようになり、個人ユースの携帯電話がいっきに普及しました。
《3G》
3Gは現在の主流サービスです。世代内でも速度の革新が激しくおこなわれていて小数点以下の区分けで区別することもあります。現在4Gに分類されることが多いLTEは、細かくわけると3.9Gです。
3Gでは携帯で画像や動画のやり取りが可能になったことや、スマートフォンの普及に伴って、PCとの差が少なくなったために通信容量を簡単に超えてしまうという問題も発生しました。
《4G》
ドコモやau、ソフトバンクなどの主要キャリアの4Gサービス名は、「Xi」、「au 4G LTE」、「SoftBank 4G LTE」などと呼ばれています。これらはいずれも3.9GのLTE技術です。
LTEと同様に3.9Gですが、専用の通信端末を使って高速データ通信を行うモバイル用のWiMAXを扱う事業者もあります。
さらにLTE-AdvancedやWiMAX2+ は、LTEをさらに発展させた4G技術を採用したもので、大容量動画再生も可能です。
4Gでは容量を増やすために高周波数帯域を利用していて、直進性は高いのですが迂回しづらく、減衰しやすいという特徴があります。そのため、従来世代よりも多くの基地局が必要になってしまいます。
《5G》
社会の変革が起こると言われている第5世代の技術開発は世界中で行われています。
ドコモからは、2019年にプレサービス開始の発表もされていますが、一般的(日本)には2020年の春から商用サービスが開始される予定の未来の移動体通信のことです。
5Gに求められる未来の技術
5Gには、明るい未来を築くため「通信速度の向上」「同時接続数の増大」、「災害時の安定性」などが求められています。
まとめ
移動通信システムを理解するため通信世代ごとの特徴などを紹介してきました。
通信システムの概要と次世代通信システム(5G)技術を理解し易くなったことでしょう。
5Gに求められている技術は「通信速度の向上」「同時接続数の増大」、「災害時の安定性」などです。
4Gから5Gへの進化は画期的な社会の変化をもたらすと言われていて各国がしのぎを削って開発しています。「次世代移動通信システム(5G)で実現可能なこと・難しいこと」の記事では、現時点で判ってきた5G技術の可能性について紹介しています。