100km程離れた実家で一人暮らしの婆さんが、我が家に来てからの、雰囲気を紹介しています。最初の月は、家族全員が緊張感からピリピリしていました。それが、2ヶ月、3ヶ月と経過すると、やや落ち着きます。まるで、四季の変わる天候のように、ぶり返しながらの変化です。
<h2>婆さんがきてから、2ヶ月目まで</h2>
ともかく、何をやるにも手探りです。お互いに気をつかっているので、いちいち会話をするのも疲れます。元々、我が家に居た3名がつかれるので、婆さんは、もっと疲れているでしょう。掛かり付けの医者に行くのも大変です。半日がかりで行ってくると、疲れも倍増します。
市役所や、病院に行くことにも、やっと慣れてきました。但し、ストレスは溜まります。婆さんは、我が家の3人よりも10倍の重圧がかかっていると思いますが、記憶力の低下が幸いしているようにも見えます。
それと、元々住んでいた実家とは、100kmも離れているので、簡単には戻れないことも理解したようです。
但し、婆さんの記憶力は、格段に落ちました。我が家のトイレや、風呂の入口ドアにも大きな字で、何の部屋下の表示は必須です。
<h2>婆さんがきてから、4ヶ月目まで</h2>
婆さんが、我が家にきてから4ヶ月経過しました。私のイライラした気持ちは、変わりませんが、時々爆発することはなくなりました。
また、私の妻の料理のレパートリーも増えました。
婆さんの好きな小さな鉢植えの花も、購入して、婆さんの部屋に置くようになりました。そういう意味では、婆さんは、こちらの生活にも慣れてきました。但し、体のあちらこちらの痛みが酷くなったようです。
我が家の中で、婆さんが移動する部屋は、寒くないようにしていますが、冬という季節と、年齢的な面が影響しているのでしょう。もちろん、婆さんにはストレッチ的な運動もしてもらっています。
気がまぎれるのではと思って、評判の良い鍼灸接骨医へ誘いますが、本人は、かたくなに拒否します。
<h2>見えてきた婆さんの性格</h2>
婆さんは、節約家です。食べ物も、残して良いというと、必ず保管して欲しいと言います。食事の用意をする立場にたてば、取っておくのは大変です。そのことを伝えた直後は、理解しますが、記憶力が落ちた婆さんは、その後で同じことを言います。
鍼灸接骨医に行くことを拒否するのも同じ気持ちなのでしょう。年をとれば、体のあちらこちらが痛いのは当然だと思っていますが、うまくやり過ごすことが出来れば、もっと良いと考えています。
婆さんの世代は節約が美徳でした。確かに、節約することは良い事です。ただ、節約だけでは、つまらないと考えています。
このことは、随分、婆さんと話しましたが納得は得られませんでした。
<h2>まとめ</h2>
婆さんが、我が家にやって来るのは、家族全員のストレス度を上げました。まだまだ、先のことは分かりませんが、婆さんが我が家にきてくれたお陰で、家族一人一人の人生に対する考え方は変わりました。
考え方が、変わったのではなく、人生を考えさせる、きっかけになったのは間違いないでしょう。
でも、現時点では、婆さんは、我が家の家族にはなりきれていないのは、確かです。