災害が発生した時には、電話に人が殺到して、接続できなくなることがあります。そんな時には電子メールです。電子メールが有って良かったという経験者も多いでしょう。この記事では、災害時には、電子メールが繋がりやすい理由を分かりやすく紹介しています。
災害時に電子メールの方が電話よりもつながりやすい理由
理由は、簡単です。会話している二人だけで、回線を占有する電話に比べて、電子メールは回線内に少しでも空きがあれば、情報を送れるからです。
電子メールは、パケット通信方式を使っているためです。
電話は、交換機処理が出来なくなるため回線容量以上の通話はできません。
次に、もう少し詳しい内容を紹介します。
大きな災害時には、電話は通じなくなります
大きな地震が来た時などには、多くの人が一斉に電話するので、混雑して直ぐにつながりにくくなります。
災害の時だけでなく、コンサートのチケットを購入する場合なども同じです。
チケット購入時刻になった直後にダイヤルしても、話し中の信号音だけが聞こえて来ることを、多くの人は経験しています。
電話が通じにくくなるのは、多くの人が一斉に電話を利用しようとして、回線がふさがってしまうからです。
電話回線がふさがりやすい理由
電話回線は、1本の回線を会話中の2人で占有してしまいます。例えば、回線が10個の場合、11人目の人がどこかに電話しようとしても接続できません。
多くの人が電話しようとして回線容量を超えてしまうと、交換機処理が出来なくなって、ネットワークがパンクしてしまうからです。
電話を掛ける人が殺到して接続できなくなると、同じ人が何度も電話をするため、余計に電話回線は繋がりにくくなります。
そのため、電話会社では、緊急時の電話番号(119や110)には、優先して接続できるような処置を施しています。
電子メールが接続しやすい理由とは?
電子メールは、メール情報を、パケットという小さなかたまり単位に分けて、送信します。パケット方式では、例えば、送付したパケット1とパケット2の間に隙間があれば、他の人のパケットxが割り込んで送信します。
パケット方式なら、パケットの状態でメモリーに一時保管することも可能です。つまり、回線に隙間ができるまで、ちょっと待ってから送信するという方法をとることも出来るのです。
電話の場合は、とぎれとぎれの会話では意味が通じませんが、電子メールなら多少の遅れは許容できるからです。
しかも、電話の情報量に比べて電子メールのメッセージ量(テキスト文)は少ないため、多くの人の電子メールを送信することができます。
多くの電子メールは、テキスト文のため、データ容量が小さいのです。
まとめ
電話では、1つの回線を会話中の2人で占有してしまいます。これに対して、パケット通信方式の電子メールは、複数の人で共用します。そのため、電子メールは多人数のメッセージ送付が可能です。
災害時などでは、電話回線が混雑してしまい、接続できなくなります。これに対して電子メールは、回線に隙間ができるまで、メモリーに、パケット情報を保持することも可能です。
もちろん、電子メールの情報量が多い時には、データ消失することもありますが、電話に比べて、大幅につながりやすいでしょう。