インターネットの世界では、日常的に使われるプロバイダの意味や、役割について、ネットの誕生の歴史から、紹介しています。PC初心者にも理解しやすい内容です。分かりにくいネットの世界を身近に感じられるでしょう。
プロバイダが必要になった理由
インターネットは、研究者同士が学術研究のために、ネットワークを作っていたものから発展させたものです。そのため、当初は、プロバイダと呼ばれるものはありませんでした。
ネットワークを始めた頃は、研究者間の情報交換をするために使われていました。そのため、電子メールや、ネットニュースを送受信する程度の内容でした。
ところが、画像と文字を表示できるWWW(World Wide Web)の登場で、一般ユーザからも接続要求が生まれました。
このような機運の高まりからインターネットへの接続サービスを提供する事業者(プロバイダ)が生まれたのです。
《プロバイダの意味》
インターネットへの接続サービス事業者のことを、ISPと呼びます。プロバイダとは、ISP(Internet Services Provider)の通称名です。
インターネットを使うために必要な事業者
プロバイダは、サーバーやPCなどの接続口を開放してもらうインターネットへの接続事業を行っています。
インターネット回線に接続するのは、プロバイダですが、そもそもインターネットに接続するには、回線が必要です。その回線事業者とは、NTT東日本、NTT西日本などで、回線を敷いてくれる事業者のことです。
ここで、忘れないで欲しいのは、インターネットを使うために必要な事業者は、回線事業者とISPの両者です。(但し、近年では両者の機能を一体化してサービス対応をする事業者も出現しています。)
プロバイダの役割
プロバイダは、電話回線や専用回線を通してユーザからのリクエストを受けるとインターネットに接続します。
プロバイダ事業が始まった頃は、アナログモデムを介したダイヤルアップサービスでした。現在は、光ファイバ接続等のブロードバンドサービスによる常時接続方式が主流です。
具体的なプロバイダサービス内容
インターネット接続事業者(ISP)は、IPアドレスを発行して、インターネットへの接続先を提供しています。また、それ以外にも次のようなサービス事業も行っています。
- 専用のメールアドレスの発行
- ホームページスペースの貸与
- 無線通信機能の提供
- サイトやブログのスペースの提供
- セキュリティ対策の提供
- 設定サポート
以上のようなサービスは、プロバイダ毎に違います。プロバイダによっては、VPNサービスや、IP電話サービスなどの提供をしている事業者もあります。
このように、プロバイダのサービスは様々です。プロバイダと契約すれば、インターネットの閲覧だけでなく、ユーザ自らも情報の発信者になることもできます。
プロバイダを利用したインターネット接続を別の言い方で表現すると、次のようになります。
インターネットに接続しているLANに対して、別のルートで参加させてもらっているようなものと言ってもいいでしょう。
まとめ
プロバイダは、インターネットへの接続先を提供するサービス事業者です。正式名称は、ISP(Internet Services Provider)と呼ばれています。
ユーザは、プロバイダと契約しなければインターネットへの接続はできません。
プロバイダは、近年、多くのサービスを提供してくれるように発展しました。最大の役割は、ユーザーのデバイスをインターネット回線に接続することです。インターネット回線を敷いてくれる事業者とプロバイダの協力で、インターネットを使うことができるのです。
研究者間のネットワークが元となったインターネットは、画像と文字を表示するWWWと、プロバイダの誕生で、花開きました。
現在のインターネットは、世界中を結んだ広域ネットワークとして、なくてはならないインフラです。