インターネットを開始した当時は、ネットが、これ程までに普及するとは考えていませんでした。このためIPアドレスは、不足してしまいました。補うために策定されたものが、IPv6です。記事では、従来のIPv4とIPv6との関係等から紹介しています。
IPv4とIPv6との関係
インターネットの普及期に作られて、ネットワーク内の機器に識別番号として割り振られていたIPアドレスは、32ビットです。当時は、IPアドレスは、約43億個もあるので充分と考えられていました。ところが、ウェブの急激な普及でIPアドレスは、不足してしまったのです。
このような事情で従来仕様の、IPv4(IPバージョン4)は、現実に、2011年には使い切れてしまいました。
これに対して、IPv6は、128ビットのデータで構成されています。IPアドレスの数は、約43臆×43臆×43臆×43臆個もあります。このため、将来様々なものに割り当てられても余裕があると言われています。
従来のIPv4はどうなるの?
現在、最も使われているのは、IPv4です。しかもインターネットは、世界中の企業や団体や個人が使っているため、いっきにIPv6にすることは出来ません。
そのため、IPv4とIPv6は共存しながら、時期がきたら少しづつIPv6に切り替えることになるでしょう。
IPv6に盛り込まれた機能
IPv4では、IPアドレスを節約する仕組みがありました。ところが、IPv6では十分な余裕があるので、特別な仕組みは必要ありません。でも、IPv4では、無かった機能が、IPv6には盛り込まれています。
IPv4では、次のような周辺機器を必要としていましたが、IPv6では既に入っているためこのような周辺機器は不要です。
- NAT(Network Address Translation)
他のコンピュータから送付されてきた、ヘッダーに記載されているIPアドレスを自分のIPアドレスに書き換える機能です。 - NAPT(Network Address Port Translation)
NAPTは、NATの変換効率を改善するため、グローバルIPアドレスとポート番号を組み合わせて使います。 - ARP(Address Resolution Protocol)
ARPの機能は、このIPアドレスの機器は、MACアドレスを連絡して欲しいとブロードキャストで問い合わせる働きをします。 - DHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)
DHCPは、ネットを使うために必要なIPアドレス等の情報を入手して自動的に設定するアプリケーション層のプロトコルです。
これらは、IPv6内には、全て盛り込まれている機能です。
IPv6になると活用できるもの
IPv6は、IPv4に比べて無限に感じられるほどアドレスを様々なものに割り振ることができます。そのため、今まで使われていない場所で活用することができるようになるでしょう。
世界中の人や企業が、アイデアを出してIPv6を使うため、従来とは別の考え方で使われるかもしれません。
まとめ
IPv6(IPバージョン6)は、IPv4で不足するグローバルIPアドレスが充分に確保されるように作られたものです。
IPv4では、32ビットのデータですが、IPv6は、128ビットで構成されています。
従来のIPアドレス数は、約43億個でしたが、IPv6では、約43臆×43臆×43臆×43臆個もあります。
そのため、従来では考えもつかないような使われ方をするでしょう。