日本人は、卵が大好きです。ゆで卵は、黄身を固めて、白身をトロッとさせるのも美味しいし、逆に白身を固めて、黄身が固まっていない半熟状態も美味しい。この記事では、黄身と白身の成分の違いで分かる理由と作り方を紹介しています。
卵は、ゆでる温度で固まり方が違う
大雑把に見た時の卵の構造は、黄身と白身で作られていますが、ゆで卵は、ゆで方で味が大きく変わります。
理由は、黄身と白身の成分が異なるため、ゆでる熱でタンパク質が変性して、固まり方が違うためです。
黄身の構成成分
黄身の半分は、水分で、約30%は脂質です。そして、残りの20%程はタンパク質で作られています。
白身の構成成分
白身は、約90%が水分で、残りの10%はタンパク質で作られています。
このように、黄身と白身を構成する成分は違うため、ゆでる温度で、かたまり方は違います。
- 黄身のかたまり方
黄身は、65℃位の温度でかたまり始めて、70℃になると固まってしまいます。 - 白身のかたまり方
白身は60℃付近で固まりはじめますが、完全に固まるには80℃の高温にしないと固まりません。
このように、ゆで卵の黄身と白身は、加える温度によって固まり方が違います。ゆで卵を美味しくするには、黄身と白身の固まり方で決まります。そのため、ゆでる温度を低めにして、時間を調整すれば良いのです。
どこかの、温泉たまごのように、黄身を固めて、白身を半熟にするには、ゆでるお湯の温度を65℃〜70℃に保つことで実現します。
この条件なら、白身は半熟状態ですが、黄身はじっくり時間をかけることで固まってしまいます。黄身は、約20分で固まります。
おいしい半熟卵の作り方
おいしい半熟卵は、白身は固まっているのに、黄身は、トロットして固まっていない状態です。
白身が固まる温度は80℃と高温のため、実現するには、卵の外側の温度を高温にして内部を低い温度にすれば良いでしょう。
具体的には、沸騰したお湯に卵を入れて、短い時間で取り出せばできるはずです。
まとめ
ゆで卵は、黄身と白身の成分が違うため、ゆでる温度で固まり方が違います。この性質を利用すれば、黄身だけを固くしたい時や、白身を固めて黄身を半熟状態にすることもできます。
半熟のゆで卵の切り方は、包丁よりも糸の方が良いと聞いたことがあります。但し、黄身を固める温度範囲の65℃〜70℃に保つ方法が難しそうですね。
尚、ゆで卵の殻が向きやすいのは、新しい卵よりも古い卵といわれています。新しい卵と古い卵の見分け方も色々あります。
まだまだ、ゆで卵だけでも知りたいことは沢山あります。チャレンジして、良い方法が見つかったら本ブログに公開します。