JPEG画像は、容量が多くて重い写真データなどを圧縮してくれるため、多くの方が使っています。ところが、何故か、写真データの背景が見にくくなってしまう経験をした人は多いでしょう。この記事では、何故そんなことが起きてしまうのかを紹介しています。
JPEG画像は、劣化する
多くの方が気づいているように、JPEG画像を繰り返し保存すると劣化してしまいます。
JPEG画像が劣化する理由
JPEG画像は、保存するタイミングで、少しづつ圧縮されるため、画像を開いて加工しなくても、保存すると劣化してしまいます。
但し、コピーは同じ画質がそのままコピーされるので劣化はしません。
JPEGの圧縮方式は画像データを、8ドット単位の正方形にしたブロックで対応しています。圧縮の時、データはブロック毎に近い色に置き換えられますが、置き換えた時に一部のデータが消失しまいます。その為、JPEG画像は、元には戻せなくなります。
これが、JPEG画像が劣化する原因です。
JPEGとは何?
JPEGとは、Joint Photographic Experts Groupを略したものです。本来は組織の名称ですが、方式名としても使われています。JPEG方式は、写真などの静止画像を圧縮する技術の一種です。
写真は、鮮明なカラー画像も表現するため、どうしても容量が大きくなります。JPEG技術は、容量の大きな重いデータを高圧縮率で符号化してくれます。
そのためJPEGは、写真などのデジタル画像を扱うのに適していて、頻繁に使われます。ところが、保存する時には、加工などをしなくても、少しづつ圧縮してしまうため、画像は、劣化してしまうのです。
符号化の意味
符号化とは、写真情報などのデータを一定の規則で置き換えて記録することです。データを圧縮する時には、エンコード、復元する時には、デコードと呼びます。
データを一定の規則で置き換えて記録する時に、高圧縮だと技術的に難しくなります。圧縮技術方式によって、高い圧縮率のものから、低いものまであります。
低圧縮率のものは、データを元どおり戻すことができる、可逆符号化方式です。高圧縮率の方式は、元どおりにデータを戻すことができない、不可逆符号化方式です。
JPEGは、圧縮率を高くできますが、残念なことに、不可逆符号化方式です。そのため、例え加工処理をしなくても、画像のサイズ変更等をして、上書き保存をすると、劣化してしまいます。
画像劣化を防ぐ方法
JPEG形式の画像は、保存を繰り返すと劣化してしまいます。
2度以上の保存をしなければならない時には、撮影データを圧縮率を自分で設定できる高機能な画像編集ソフトで処置すべきです。
高機能な画像編集ソフトとは、フォトショップや、GIMPです。
まとめ
JPEGは、Joint Photographic Experts Groupの略で、規格を制定した組織名のことです。但しJPEGは、方式名称にもなっています。JPEG方式は、写真などの静止画像を圧縮する技術の一種です。
JPEG画像が劣化するのは、高い圧縮加工ができるようにするため、不可逆符号化方式の技術だからです。
不可逆符号化方式は、元どおりにデータを戻すことはできません。そのため、JPEG形式画像は、例え加工処理をしなくても、画像のサイズ変更等をして上書き保存をするだけで、劣化します。