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国内で最初のゲノム編集技術で開発されたトマトとは?

国内で最初のゲノム編集技術によって開発された栄養価の高いトマトが、国から受理されました。ネットでは、2021年の9月中頃に販売されています。記事では、従来の遺伝子組み換え食品との違いや、国の進め方などについて、分かりやすく紹介しています。

国産で初めてのゲノム編集食品とは?

遺伝情報を意図的に書き換えることで、栄養価を高めたゲノム編集技術という手法で開発されたトマトが、国から受理されました。

このトマトは、国内で最初のゲノム編集技術で作られた製品です。

従来技術との違い

従来の方法は、自然界で無作為に生じる遺伝情報の変異を得るために、交配を繰り返していました。いわゆる突然変異を利用するものです。そのため、所望する特性が得られるには、何年もかかりました。

ゲノム編集技術とは、細胞内の生命の設計図となる全遺伝情報(ゲノム)に、狙いを定めて所望する遺伝情報を書き換えるものです。この技術を使うと、意図した性質を何度でも必要なだけ、短期間で得られるようになります。

まさに、ゲノム編集技術は画期的な技術です。でも、従来の遺伝子組み換え食品とは何が違うのでしょうか?

従来の遺伝子組み換え食品とは何が違うの?

従来の遺伝子組み換え食品は、新たに遺伝子を組み入れる技術です。これに対して、今回開発されたゲノム編集技術は、遺伝子を「切る」技術です。

従来の遺伝子組み換え食品は、新たに遺伝子を組込む技術でした。その為、心配な点が多く、国の安全性審査が義務付けられていました。

しかし、今回のゲノム編集技術は、もともと存在している遺伝子を切るだけです。そのため、国の安全性審査は不要と判断されています。

その理由は、遺伝子を切る技術は、従来の品種改良でも使われてきた技術という判断の為です。

但し、個人的には、ちょっと心配です。

何が心配なのか? 具体的には判りません。初めて取組む技術なので審査が、あった方が様々なデータが取れて良いのでは、という程度です。

どんなトマトなの?

ゲノム編集技術を使ったトマトは、ストレスの軽減や高血圧に効果のあるとされるGAVA成分の含有量を5倍に高めたトマトです。

トマトの色や外観は、従来のトマトと同じで見分けはつきません。

どのように販売されるの?

販売予定のベンチャー企業は、次のような計画で進めています。

最初に、ゲノム編集技術を使ったトマトは、家庭菜園の希望者に、苗を無料で配布します。

農家などへの種の販売は、2021年の秋以降の予定で計画されていました。(既に販売されているでしょう。)

誰が発明したの?

ゲノム編集技術は、筑波大学の江面浩教授が研究開発したもので、筑波大学のベンチャー企業によって販売されます。

海外のゲノム編集技術規制の動向

EU加盟国の一部では、遺伝子組み換え食品を禁止しています。但し、米国では動物と作物で扱いが異なっていて、作物の扱いは、ほぼ日本と同様です。

ゲノム編集技術の動向は、流動的です。注視要でしょう。

まとめ

従来の遺伝子組み換え食品は、新たに遺伝子を組み入れる技術です。これに対して、今回開発されたゲノム編集技術は、遺伝子を切る技術です。

従来のように遺伝子を組入れて作る遺伝子組み換え食品の場合は、人に害を及ぼさないか心配なため、国の安全性審査が義務付けられています。

これに対して、今回のゲノム編集技術は、もともと存在している遺伝子を切るだけなので、国の安全性審査は不要とされています。

どうやら、遺伝子を切る技術は、従来から行われている品種改良でも使われてきた技術ということが背景にあるようです。

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iyasaretaihito
子どもの時から、昆虫や恐竜、宇宙などに興味がある理科大好きな理系人間です。 会社は半導体設計関連会社に勤務して、60歳で定年退職後は趣味に没頭する、のん気なおじさんです。
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