ウィルス対策のソフトは、何処に導入すれば良いのか、どんなタイプがあるのか等の全体的な概要を紹介しています。理想的には、全て導入すれば良いでしょうが、コスト面などから現実的ではありません。優先順位や注意点なども分かりやすくまとめています。
ウィルス対策システムは何処に入れれば良いの?
ウィルス対策ソフトは、ネットワークの設置場所によって、「ゲートウェイ型」、「サーバー型」、「クライアント型」の3種類に分類されています。
次に、それぞれの内容をまとめます。
ゲートウェイ型
ゲートウェイ型は、異なるネットワーク間を中継するルータ等の機器で、ウィルスをシャットアウトするものです。
ゲートウェイ型は、コンピュータネットワークに入る前の出入口でシャットアウトできます。
サーバー型
サーバー型は、ウィルスが入り込む可能性の高いサーバーでウィルスチェックしています。
ウィルスが入り込む可能性の高いサーバーとは、メールサーバーやファイルサーバーのことですが、サーバー型の場合、ウィルス対策ソフトを導入したサーバーにあるデータだけしか確認していません。
例えば、メールサーバーにウィルス対策ソフトを導入した時には、ウェブデータ等は、メールサーバーでは扱わないデータの為、チェック対象ではありません。
クライアント型
クライアント型とは、ユーザが使用するPC等にウィルス対策ソフトを導入するものです。言わば最後の砦として必須のものですが、メリットもデメリットもあります。
メリット
クライアント型には、次のような利点があります。
- USBメモリなどの記録媒体で持ち込まれたウィルスのチェックができる。
- ウェブを通さないデータは、ゲートウェイ型やサーバー型ではチェックできませんが、PCに侵入する全てのウィルスチェックができることです。もちろん、ソフトウェアの実力に左右されます。
デメリット
クライアント型には、次のような欠点があります。
- PC動作に影響するウィルス対策ソフトは、ユーザに快く感じてもらえないため、極端な場合には、ウィルス対策ソフトの動作をオフしてしまうことや、更新をしないこともあります。
理想的なウィルス対策ソフトの導入

理想的には、全てのタイミングでウィルス対策ソフトを導入することですが、現実にはコスト面などの制約のため不可能でしょう。
クライアント型 》 サーバー型 》 ゲートウェイ型の順番で導入するのが良いでしょう。
まとめ
ウィルス対策システムは、ウェブからの侵入に備えて、ゲートウェイ型やサーバー型などでチェックする方法が良いでしょう。但し、ウェブを介さないで、PC内に持ち込まれることは多々あります。
そのため、最後の砦として、各PCに導入するクライアント型がありますが、クライアント型の弱点は、ユーザサイドから見ると、「ない」方が良いと考えている事です。
そのため、ネットワーク管理者が集中管理できるタイプのウィルス対策ソフトを導入して、対応するのが良いでしょう。