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Telnetとは|Telnetが作られた目的と遠隔操作の方法

Telnetは、大型コンピュータを遠隔操作するために作られました。データを暗号化して送信しないため現在では、使われることは少ないですが、簡単に扱えて便利なツールです。記事では、Telnetの内容から、遠隔操作の仕組みまで、分かりやすく紹介しています。

Telnetとは?

Telnetについての基本的な内容を次に記載します。概ねTelnetとは、何なのか分るでしょう。

  • Telnetは、Teletype-networkの略です。テルネットと呼びます。
  • Telnetは、ネット経由で別のコンピュータにログインして操作できるようにするプロトコル(約束ごと)です。
  • Telnetは、ソフトウェアやコマンドを指している場合もあります。ただし、コマンドのときは、「telnet」と全ての文字を小文字で表記します。
  • 「Telnet」と大文字表記で始まる時には、主にクライアントソフトウェアで使用します。
  • テルネットクライアントは、遠隔操作をする側です。
  • テルネットサーバは、遠隔操作される側です。

Telnetが作られた目的

本来、Telnet(テルネット)は、大型コンピュータ(ホスト)で使用することを想定して作られました。

大型コンピュータ(ホスト)は、専用の端末装置(モニターとキーボード)から命令を入力して結果をモニターに表示させます。

Telnet(テルネット)は、PCなどからネット経由の遠隔操作で、大型コンピュータ(ホスト)の端末に接続して操作出来ます。これで、演算結果を得られれば、便利に使えるという事で考案されました。

Telnetは、遠隔操作ができるため、次のような場合には頻繁に使用されていました。

Telnetが役立っていたケース

Telnetは、PCからネット経由で操作できます。そのため、サーバや、LAN接続のプリンタおよび、ルータなどの設定変更や状態のチェックに活用されていました。

でも、セキュリティ面で弱いため、現在では、インターネット接続環境で使われることは少ないでしょう。但し、テキストベースの指示なので簡単に扱えます。

ディスプレイや入力端末のない、ルータのような機器操作(設定変更やチェック)等では、現在でも使われているかもしれません。

Telnetはどうやって遠隔操作しているの?

Telnetは、ネットワーク仮想端末という考え方で遠隔操作しています。ネットワーク仮想端末とは、端末の機能をソフトウェア上に作ったものです。

この仮想端末を送信側、受信側で使用することで、遠隔操作できるようにしたものです。

ネットワーク仮想端末の指示の伝え方

例えば、PCから遠方のサーバに指示するには、次の方法で行います。

テルネットクライアントは、PCのキーボードから入力された情報を、ネットワーク仮想端末の仕様に変換して対応します。

変換した情報は、ネットワークで送出されます。情報を受け取ったテルネットサーバは、サーバが分る内容に変換して、サーバ上にあるプログラムに伝えます。

このように送信側も受信側もネットワーク仮想端末からの情報として処理します。そのため、お互いのコンピュータの仕様が違っていても読み取ることが出来ます。

このため、情報を伝えることができるのです。

Telnet の弱点は?

Telnetが作られた時は、セキュリティについては、現在ほど強く求められていない時代でした。

そのため、Telnetでは、パスワードや送信データの暗号化はしていません。つまり、現在のような時代では、セキュリティ対策が弱いTelnetは、怖くて使えません。これが、Telnetの弱点です。

Telnetの代替えツールは、SSHです。SSH(Secure SHell)は、ネットワークにつながっている機器を遠隔操作するアプリケーション層のプロトコルです。

SSHは、全ての送信データは、暗号化して送信される仕様です。

まとめ

Telnetとは、次のようなものです。

  • Telnetは、Teletype-networkを略したものです。ネット経由で別のコンピュータにログインして操作するプロトコル(約束ごと)です。
  • テルネットクライアントは遠隔操作をする側です。そして、テルネットサーバは、遠隔操作される側です。
  • Telnet(テルネット)は、PCなどからネット経由で、大型コンピュータ(ホスト)の端末に接続して、使用します。
  • Telnetは、ネットワーク仮想端末という考え方で遠隔操作をしています。ネットワーク仮想端末とは、端末の機能をソフトウェア上に作ったものです。この仮想端末を送信側と受信側で使用することで、遠隔操作できるようにしたものです。
  • Telnetは、パスワードや送信データの暗号化はしていないため、セキュリティ上の懸案があります。そのため、現在では推奨されていません。但し取扱いが簡単のため、目的を限定して使われることもあります。
  • Telnetの代替えツールは、SSH(Secure SHell)で、全て暗号化して送信する仕様です。
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iyasaretaihito
子どもの時から、昆虫や恐竜、宇宙などに興味がある理科大好きな理系人間です。 会社は半導体設計関連会社に勤務して、60歳で定年退職後は趣味に没頭する、のん気なおじさんです。
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