IPアドレスは、PCを稼働させてインターネットや、事務所内などでのLANの設定をする時には必ずIPアドレスという言葉がでてきます。この記事では、IPアドレスとは何なのかを簡単に紹介しています。
IPアドレスのIPの意味とは
IPアドレスとは、Internet Protocolアドレスの略でインターネットに接続している機器に付けられた番号のことで、住所のようなものです。ネットワークで、データのやりとりをするには、住所のような識別子(しきべつし)が必要になるからです。
次にIPアドレスの種類やルールについて紹介しましょう。
IPアドレスは、データのやり取りをする機器を特定するための識別子のことで、「TCP/IP」ネットワークのコンピュータ機器には、全てIPアドレスが付加されています。
IPアドレスは、どのネットワークに所属しているのかを示す「ネットワーク部」と、どのコンピュータ端末や機器を示す「ホスト部」で構成しています。
IPアドレスは、32ビット構成ですが、ネットワークを識別する「ネットワーク部」のアドレスと個々のコンピュータや機器を識別する「ホスト部」のアドレスの区切りは、IPアドレスによって異なります。先頭から何ビットまでをネットワークアドレスにするかで、クラス分けされているためです。
IPアドレスのクラス分け
全32ビット構成のIPアドレスは、次のようにネットワークアドレスを何ビットにするかで分けられています。
クラスAは、ネットワークアドレス(8ビット)で、ホストアドレスは24ビット。
クラスBは、ネットワークアドレス(16ビット)で、ホストアドレスは16ビット。
クラスCは、ネットワークアドレス(24ビット)で、ホストアドレスは8ビット。
クラスAのホストアドレスは24ビットもあって、一つのLANの中に1678万台分ものIPアドレスを作ることができてしまいます。
通常はクラスC(254台分)やクラスB(65000台分)のIPアドレス(プライベートアドレス)が使われています。
「ネットワーク部」のアドレス」は、「ICANN:The Internet Corporation for Assigned Names and Number」という組織が番号の割り当てをして、組織の規模に応じてクラス分けをした上で貸し出しています。
クラスは、A〜Eの5つですが、通常はクラスD(マルチキャストアドレス)とE(実験用アドレス)は使われません。

グローバルIPとプライベートIPとは?
IPアドレスには、webで使うグローバルIPと限られたネットワーク内だけで使われるプライベートIPの2つあります。
グローバルIPはインターネットに接続しているコンピュータ機器に付加されています。企業や個人は契約したISP(インターネットサービスプロバイダ)から貸し出されたものを使います。
ICANNは、インターネットで重複したグローバルIPが発生しないように管理しています。日本では、ICANNから委託されたJPNICが行っています。
プライベートIPは、LAN内で自由に割り当てることができますが、グローバルIPと同一番号を使わないようにしましょう。グローバルIPの数は限られていることと、外部の侵入者からグローバルIPを特定されて攻撃される危険があるからです。
プライベートアドレスを設定しているコンピュータ機器からweb通信する時には、プライベートアドレスとグローバルアドレスを相互変換「NAT(Network Address Translation)」しています。NAT機能はルータなどが持っています。
IPアドレスの表記方法
普及しているIPv4バージョンでは、コンピュータ内で処理するIPアドレスは、32ビット(2進数)のため、「0」と「1」が32個並んでいます。
実際には、人間に分かり易くするため、8ビット毎を10進数に変換した数字を「.」で区切って表記しています。
《表記例》
(32ビット印字)
1100 0000|1010 1000|0000 0011|0000 0011
(人に読みやすく変換した表記)・・・上記データを8ビットずつ10進数で表記すると、
192.168.3.3 と表されます。これが、普段目にするIPアドレスです。
まとめ
IPアドレスの概要について紹介してきました。
IPアドレス
- ネットワークでデータのやりとりする時の住所に相当する識別子のことです。
- インターネットで使うグローバルIPと、限られたネットワーク内だけで使われるプライベートIPの2種類あります。
これ以外にも、IPアドレスには、どのネットワークに所属しているのかを示す「ネットワーク部」と、どのコンピュータ端末や機器を示しているのかの「ホスト部」で作られています。
IPアドレスの、コンピュータ機器の住所というのは、ピッタリの表現でした。