Info Tech

国内で最初のゲノム編集技術で開発されたトマト|従来技術との違い

ゲノム

国内で最初のゲノム編集技術によって開発された栄養価の高いトマトが、国から受理され、2022年の春頃に店頭販売される見込みになりました。この記事では、従来の遺伝子組み換え食品との違いや、国の進め方などについて、分かりやすく紹介しています。

国産で初めてのゲノム編集食品とは?

遺伝情報を意図的に書き換えることで、栄養価を高めたゲノム編集技術という手法で開発されたトマトが、国から受理されました。このトマトは、国内で最初のゲノム編集技術で作られた製品です。

従来技術との違い

従来の方法は、自然界で無作為に生じる遺伝情報の変異を得るために、交配を繰り返していました。いわゆる突然変異を利用するものです。そのため、所望する特性が得られるには、何年もかかりました。

ゲノム編集技術は、細胞内の生命の設計図となる全遺伝情報(ゲノム)に対して、狙いを定めて所望する遺伝情報を書き換えてしまうものです。この技術を使うと、意図した性質を何度でも必要なだけ、短期間で得られるようになります。

まさに、ゲノム編集技術は画期的な技術ですが、従来の遺伝子組み換え食品とは何が違うのでしょうか?

従来の遺伝子組み換え食品とは何が違うの?

従来の遺伝子組み換え食品は、新たに遺伝子を入れる技術ですが、今回開発されたゲノム編集技術は、遺伝子を切る技術という点が大きな違いです。

従来のように遺伝子を入れて作る遺伝子組み換え食品の場合は、人に害を及ぼさないか心配なため、国の安全性審査が義務付けられています。今回のゲノム編集技術は、もともと存在している遺伝子を切るだけなので、国の安全性審査は不要とされています。

安全性審査が不要と判断された背景には、遺伝子を切る技術は、従来から行われている品種改良でも使われてきた技術ということのようですが、ちょっと心配です。

何が心配かというと、具体的には分かりません。初めて取組む技術なので審査はあった方が様々なデータが取れて良いのではという程度です。

どんなトマトなの?

ミニトマトミニトマト

ゲノム編集技術を使ったトマトは、ストレスの軽減や高血圧に効果があるとされるGAVA成分の含有量を5倍に高めたトマトです。

トマトの色や外観は、従来のトマトと同じで見分けはつきません。

どのように販売されるの?

ベンチャー企業は次のような計画で進めています。

最初に、ゲノム編集技術を使ったトマトは、希望する家庭菜園向けに対して、苗を無料で配布します。

農家などへの種の販売は、今年の秋以降の予定で計画されています。そのため、スーパーマーケットなどで販売されて、一般家庭で食べられる時期は2022年の春頃になるでしょう。

誰が発明したの?

ゲノム編集技術は、筑波大学の江面浩教授が研究開発したもので、筑波大学のベンチャー企業によって販売されます。

海外のゲノム編集技術規制の動向

EU加盟国の一部では、遺伝子組み換え食品を禁止しています。但し、米国では動物と作物で扱いが異なっていて、作物の扱いは、ほぼ日本と同様です。

ゲノム編集技術の動向は、流動的です。確認していく必要があるでしょう。

まとめ

従来の遺伝子組み換え食品は、新たに遺伝子を入れる技術ですが、今回開発されたゲノム編集技術は、遺伝子を切る技術です。

従来のように遺伝子を入れて作る遺伝子組み換え食品の場合は、人に害を及ぼさないか心配なため、国の安全性審査が義務付けられていますが、今回のゲノム編集技術は、もともと存在している遺伝子を切るだけなので、国の安全性審査は不要とされています。

どうやら、遺伝子を切る技術は、従来から行われている品種改良でも使われてきた技術ということが背景にあるようですが、私は、もう少し慎重に対応した方が多くの人からの賛同も得られて、普及するように感じています。

ABOUT ME
iyasaretaihito
子どもの時から、昆虫や恐竜、宇宙などに興味がある理科大好きな理系人間です。 会社は半導体設計関連会社に勤務して、60歳で定年退職後は趣味に没頭する、のん気なおじさんです。