飲酒で顔が赤くなる人は、アルコールの分解処理能力の低い人です。お酒は肝臓で、発がん性物質のアセトアルデヒドに分解され、さらに無毒化してから体外に排出されます。お酒に弱い人や、飲酒量の多い人は、無毒化が遅れて発がん性物質が体内に留まります。
お酒を飲むと顔が赤くなる人の割合
日本人は、お酒を飲むと顔が赤くなる人が多いと言われています。
日本人の場合は、お酒を飲んでも変わらない人:約55%に対して、顔が赤くなる人:45%程度です。
お酒を飲むと顔が赤くなるのはどんな理由なの?
お酒を飲んで顔が赤くなるのは、皮膚の表面付近にある血管が広がるためです。血管が広がるのは良い事のようにおもわれますが、実は、体の負担は増えていて、心臓の鼓動が聞こえる場合もあります。
つまり、お酒を飲んで顔が赤くなる人は、お酒を処理する能力が低いのです。
体のお酒(アルコール)の処理方法
お酒の中に含まれているアルコールは、有害です。そのため、お酒を飲むと一刻も早く、次のような過程を経て無毒化します。
- アルコールは、胃や小腸から吸収されますが、その大部分は、肝臓で処理されて、アセトアルデヒドという物資に変わります。
- アセトアルデヒドは、さらに肝臓の酵素の働きで、酢酸(さくさん)に分解されます。
- 酢酸は、血液とともに全身をめぐりますが、その過程で、二酸化炭素と水に分解されて体外に排出されます。
以上の過程でアルコールは分解されます。ところが、日本人でお酒に弱い人は、アセトアルデヒドを酢酸にする処理能力が低いと言われています。
お酒に「強い」か「弱い」かは、アセトアルデヒドを酢酸にする処理能力を持っているか、持っていないかで決まります。
日本人の場合、処理能力の割合は、処理能力が普通の人(55%)、低い人(40%)、全くない人(5%)と言われています。
お酒の処理能力が低いとどうなるの?
お酒の処理能力のない5%程の人が、お酒を飲むと酷い頭痛や吐き気に襲われて命の危険にさらされます。顔色が赤くなるどころか真っ青になるかもしれません。そんな経験をした人は、二度とお酒を飲もうとしなくなるでしょう。
ところが、少しお酒に弱いと言われる人は、死ぬほどの経験がないため、次の機会には、またお酒を飲んでしまうかもしれません。
成人した大人は、お酒を飲むことが禁止されていませんが、お酒に含まれているアルコールは体に有害です。
特に食道がんになるリスクは高くなります。食道がんは、飲酒だけでなく、喫煙の有無も影響します。
そのため、単純な比較はできませんが、1日に3合以上の日本酒を、週に5日以上飲む人は、最悪です。お酒を飲まない人に比べて、10倍以上も食道がんになると言われています。
アセトアルデヒドは発がん物質です。アセトアルデヒドが分解されずに体内に残ることを考えると、普通ではいられないでしょう。
お酒に弱いと言われる人(お酒を飲むと顔が赤くなる人は)要注意です。
まとめ
お酒を飲むと、直ぐに顔が赤くなる人は、アルコールの分解処理能力が低い人です。
日本人の場合は、アセトアルデヒドという物質を肝臓で無害化する能力に欠ける人が多いと言われています。
アセトアルデヒドは、有名な発がん性物質です。お酒を飲む頻度が多い人に、食道がんになるリスクが高いこともうなずけるデータです。
日本人の40%は、お酒を飲むと顔が赤くなってしまう体質です。お酒に強い人でも飲酒量や頻度でリスクは増大します。
私は、臆病者です。そのため、私は極力お酒を控えるようにしています。