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光通信を実現させた技術

発電機やモールス信号、電話機の発明以来、通信は電気信号で行われてきました。近年では、光通信が実用化して注目されています。この記事では、光通信のメリットや、光通信は、何故、中空パイプ内で伝送しなければいならないのか等の理由を紹介しています。

通信は電気信号が常識だった

通信は狼煙(のろし)から始まって、飛脚による親書通信や伝書鳩、手旗信号などさまざまな手法で行われてきました。

1832年に電信機の発明、1837年にモールス符号の考案、1875年の電話機の発明などの技術開発が行われてきました。その後、通信は無線電信を含んだ電気信号で行われるようになってきました。

そして、近年になると光を使った通信が注目されています。光通信は電気信号の通信よりも優れているのでしょうか?

光通信を使うようになった理由

光は、現在の通信に使われている電波よりも、100倍以上も周波数が高い電磁波です。つまり、光通信は、大量の情報を送るポテンシャルを持っています。

そのため、古くから光通信は注目されて研究が続けられてきましたが、実用化への技術的な壁を打ち破ることが出来ませんでした。

1960年〜70年代になって、レーザーの発明や光ファイバーケーブル技術が実現しました。これによって、レーザー光を、光ファイバーケーブルで伝送する形態で光通信が実用化しました。

光通信に必須なレーザーと、光ファイバーとは?

光通信を行うには、単一波長の光(レーザー)と、目的地まで光を到達させるためのケーブル(光ファイバー)が必要です。

レーザーとは?

レーザーとは、きれいな光を出すデバイスのことです。きれいな光というのは、波長が一つで、波長の波が同一形状の光のことです。

ふだん見ている太陽光線や蛍光灯の光は、さまざまな波長の光で作られています。ノーベル賞を受賞した青色LEDでさえ、いくつかの青色に相当する波長の光を出しています。

その後、技術の進歩で単一波長の、レーザーを半導体で製作した、レーザー・ダイオードで作ることができるようになりました。この半導体で作るレーザー・ダイオードは、1960年〜70年代に実用化しています。

光ファイバー伝送とは?

光ファイバーは、ガラス繊維で作られた細い中空パイプ構造をしたケーブルです。ケーブルの長さは、100kmにもなります。中空内にレーザー光を入れて、通信します。

これが、光ファイバー伝送による通信です。

レーザー光の利点は、光ファイバー・ケーブル内で全反射するため、減衰しないで目的の場所まで伝えることが出来ることです。

光ファイバー・ケーブルは、1970年代に開発されました。そして、半導体で作るレーザー光と併せて、光通信が実現したのです。

何故、光はケーブル内を送信しなければならないの?

光信号も電波の様に空間を伝わるため、わざわざ光ファイバー・ケーブル内に入れて送信する必要はないと思うかもしれません。

但し、光には、空気中の湿度などの影響を受ける欠点があります。

光は、雨や雪、高湿度の空気などで、吸収や散乱をして、目的の場所まで到達できなくなります。そのため、空気中の湿度の影響を受けないように、光ファイバー・ケーブル内を伝送させています。

まとめ

光は、電波よりも、100倍以上も周波数が高い電磁波です。そのため、大量の情報を送るポテンシャルを持っています。光通信は、古くから注目されていましたが、技術的な制約から、実現しませんでした。

ところが、1960年〜70年代になって、レーザーの発明や光ファイバー技術が実現しました。そのため、レーザー光をケーブルで伝送する形態で光通信が実用化しています。

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iyasaretaihito
子どもの時から、昆虫や恐竜、宇宙などに興味がある理科大好きな理系人間です。 会社は半導体設計関連会社に勤務して、60歳で定年退職後は趣味に没頭する、のん気なおじさんです。
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