日本の、携帯電話はガラケーと呼ばれていました。ガラケーという呼称には、何となくバカにしたような響きがあります。何故なのでしょうか。この記事では、ガラケーの意味や、何故、ガラケーと呼ばれるようになったのか等を、分かりやすく紹介しています。
日本の携帯電話がガラケーと呼ばれた理由
ガラケーは、ガラパゴス携帯を略した呼び方です。ガラパゴスは、ガラパゴス諸島に生息する生物が、独自の進化をとげてきたという意味で使われています。
日本の携帯電話は、諸外国の携帯とは違う独自の進化をしてきたため、ガラパゴス携帯という不名誉な呼称がつけられたのです。
但し、ワンセグやおサイフケータイという素晴らしい機能があるので、ガラパゴスと言われる訳ではありません。
ガラパゴス携帯と呼ばれる本当の理由
国境が陸続きのヨーロッパでは、古くから国が違っても、携帯電話では問題なく通話したいと考えていました。
そのため、ヨーロッパの第2世代相当の携帯では、GSM方式を国際標準規格として採用しています。その結果、国際標準規格を採用している通信事業者間で提携すれば、利用者が通信サービス地域外でも、同じように通信できます。
日本の第2世代携帯電話は、日本だけで使われるNTT開発のPDC方式を採用したため、国際標準規格にしませんでした。
PDC方式と国際標準規格のGSM方式では、電波の使い方が大きく違うため、全く接続できません。
このように、通信方式を国際標準規格にしなかったため、異なる通信事業者間で、提携しても通信できませんでした。
これが、日本の携帯電話が、ガラケーと呼ばれる本当の理由でしょう。
今でも日本の携帯電話は国際標準規格ではないの?
世界の携帯電話状況を見て学んだ日本の携帯電話会社は、本音では、国際標準規格にすべきだったと考えたかもしれません。
但し、世界の通信方式は国際標準規格だけではありません。
その後、時代は進み、日本では、より高速で通信品質の良い第3世代(3G)が登場します。
第3世代(3G)は、第2世代よりも大きく進化したデジタル通信方式です。
日本の携帯電話(3G)は、国際標準規格ではありませんが、ローミングすることで世界中と通信できます。
そのため、現在の携帯電話(3G)をガラケーと呼ぶのは変ですが、スマートフォンと区別するため、使われているのでしょう。
ローミングとは?
ローミングは、携帯電話などの通信事業者間で提携すれば、利用者が通信サービスの地域外でも、同じように通信できることです。
そのため、国内から出ない場合は、データローミング設定がONでもOFFでも同じです。
但し、海外渡航をすると、データローミングがONの時、現地の携帯基地局と繋がって、ローミング費用が発生するかもしれません。
尚、近年では、各通信会社が、適性価格で通信できるサービスを提供しています。海外渡航時は、そのサービスを利用するのが良いでしょう。
まとめ
ガラケーとは、ガラパゴス携帯を略した呼称です。
ガラパゴス諸島に生息する生物は、独自の進化をとげてきたことで有名です。日本の携帯電話が、ガラケーと呼ばれるのは、このことを皮肉って名付けられました。
ワンセグやおサイフケータイ機能が付加されていることとは、無関係です。
第2世代(2G)までの日本の携帯電話は、通信方式を国際標準にしていなかったからです。そのため、海外渡航をすると、通信方式が違うため通話できませんでした。
現在でも、日本の携帯電話は国際標準ではありません。ところが、高速で通信品質の良い第3世代(3G)の登場のおかげで、ローミングすれば、ほぼ世界中と接続できます。