光ファイバー通信方式は、電気信号を光の信号に変換して通信します。光ファイバー信号を相手に届けると元の電気信号に変換して処理します。記事では、電気信号と光信号の変換方法や、光ファイバー通信と電気信号通信の比較を分かりやすく紹介しています。
光ファイバー通信の仕組み
一般的な通信は、電気信号のON(High)とOFF(Low)の組合せでつくられます。
光ファイバー通信では、電気信号を加えて、光のビームを放出する半導体レーザーから得られる、光の信号を扱っています。
光通信は、ONとOFFの電気信号を、光の点滅信号に変換したものです。
この光通信信号は、光ファイバーで、通信相手に届けられます。
通信相手に光の点滅信号が届くと、フォトダイオードによって、光の信号を元の電気信号に変換した後に、PCなどで処理します。
光ファイバーの構造
光ファイバーは、中心にコアと呼ばれる芯線があります。コアは、高屈折率の中心部が透明な層です。コアの外側は、クラッドと呼ばれる低屈折率の層で覆っています。
高屈折率のコアと低屈折率のクラッド層は、鏡のようになっているので、光を反射します。
そのため、たとえ光ファイバーが曲がっても、コア内の光の信号は外に流出しないで、遠方まで届けられる仕組みです。
光ファイバーの特徴
光ファイバーは、従来の電気信号よりも、低損失で、広帯域、軽量、しかも、ノイズが入りにくいなどの特徴を持っています。
低損失
コアに入った光はクラッドとの境界面で全反射を繰り返しながら光ファイバー内を進行します。
同軸ケーブルで伝える電気信号の場合は、約1kmで半分の信号レベルに小さくなってしまいます。これに対して、光ファイバーは、それよりも数10倍の距離を伝わります。
広帯域
光ファイバー通信の帯域幅は無限とも言えるほどの広い帯域を利用することができます。そのため、多量のデータを短時間に送付することが出来ます。
軽量
光ファイバーは、髪の毛ぐらいの太さです。これ程、薄いと多量の光ファイバーを束ねても、軽量です。
ノイズが入りにくい
電気信号の場合は、どうしても磁気が発生してしまいます。すると、磁気がノイズ源になりますが、光ファイバー通信では、電気信号を使わないため磁気は発生しません。また、磁気があっても影響しません。
さらに、光ファイバーに使う石英ガラスも電気を通さないため、外からの電磁波の影響を受けにくい構造です。
まとめ
光ファイバー通信は、通信の世界では、通信データを送受信する時だけに使われます。PC本体の中で、データを処理する時には、電気信号に戻してから対応します。
そのため、ケーブルが光ファイバーでも、電気信号を通信している電話線の時と同じ機材(電話やPC等)を使えます。
光ファイバー通信は、電気信号と比較して、低損失、広帯域、軽量、ノイズが入りにくい等の特徴を持っています。
つまり、光ファイバーは電気信号を、そのままの電気信号を送受信する方式に比べると、構造的にも優れた通信方式です。