ビット(bit)とは、情報量の最小単位のことです。などと言われても何を言っているのか分かりづらいでしょう。一般的にも、分かりそうで分かりにくいビットのことを、PC初心者にも分かりやすいように、できるだけ具体例を交えながら紹介しています。
ビットとは何のことだろう?
情報量の最小単位をビットと呼んでいます。1ビットの情報量は、コインの表裏と同じで、2つの状態を示します。この場合、例えばコインの表を「1」、裏を「0」として扱った時と同じだからです。
コンピュータでは、「1」または「0」のいずれかをとる二進数の1桁のことです。又は、コンピュータが処理する最小単位です。
別の言い方にすると
世の中に存在する物質は、突き詰めると全て原子になります。つまり、物質は原子で作られています。同様に考えると、情報は、ビットで作られていると言うことになるでしょう。
デジタル(digital)という言葉は、情報を全てビット列に置き換えて扱うことを言います。
ここまでの説明で、ビットとは、情報量の最小単位ということは分かったでしょう。
但し、何を言っているのかわかりにくいですね。次に具体例で示します。
具体的なビットの情報量
- 1ビットの情報量
「0」または「1」の2つの状態までを表現できます。 - 2ビットの情報量
2の2乗個まで、つまり4値の状態までを表現できます。 - 3ビットの情報量
2の3乗個まで、つまり8値の状態までを表現できます。 - 4ビットの情報量
2の4乗個まで、つまり16値の状態までを表現できます。 - 5ビットの情報量
2の5乗個まで、つまり32値の状態までを表現できるため
アルファベットの大文字(26文字)は識別可能です。 - 6ビットの情報量
2の6乗個まで、つまり64値の状態までを表現できるため
アルファベットの小文字と大文字(52文字)が識別可能です。 - nビットの情報量
2のn乗個までの情報の選択肢を表現できます。
《ビットとバイトの関係》
さまざまな情報がビットで表現されると、値が大きくなりすぎて分かりづらいこともあります。そこで、8ビットを1バイト(byte)にすることに決めています。
コンピュータの中でやっていること
コンピュータのCPU(演算処理装置)は、様々な計算やデータの処理を、全て二進数で行っています。
前にも触れたようにコンピュータは、onの「1」またはoffの「0」を扱うことしか出来ないからです。
そのため、コンピュータは、言葉や、画像、音楽など全ての情報を0と1で表現しています。
コンピュータでは、全ての情報を二進数、つまりビットに変換して処理しています。
PCの32ビット版と64ビット版の意味とは?
PCの32ビットや64ビットというのは、PCが計算(演算)する時に、一度に扱うことのできるデータの大きさのことです。
Windowsの場合、性能の進化と共に、8から16、さらに32、64ビットと拡張されてきました。32ビットと64ビットでは、一度に扱えるデータ量が大幅に拡大されたことが分かるでしょう。
まとめ
ビットとは、情報量の最小単位のことです。コンピュータの場合は、電気的にonの「1」またはoffの「0」の2値しか扱えないため、全て二進数に換算して扱っています。
例えば、10+1を計算するには、CPUは、「1010+1=1011」という風に行います。
これは、数字だけではなく、言葉のテキスト文や、画像・音楽などの情報も全て、二進数である0又は、1に変換して処理します。
つまり、情報はビットから出来ています。