宇宙

小惑星とはどんなものなの?

太陽系にある小惑星という響きにはロマンがあります。但し、まだ分っていないことが多くて、どんな物なのか、概要でも知りたいという方は多いでしょう。この記事では、小惑星とは、どんなもので、太陽系のどの辺にあるのかなどを分かりやすく紹介しています。

小惑星とは何だろう

小惑星とは、太陽系の中で、太陽の軌道に引っ張られて、太陽の周りを回っている小さな天体です。主に、岩石や金属で作られていると考えられています。

以前の定義では、小惑星は、「惑星よりも小さくて、太陽の周りを回っている天体」というものでした。現在は、惑星・準惑星・太陽系小天体という分類の中の太陽系小天体に属しています。

太陽系のどの付近にあるの?

太陽系は太陽を中心にして、最も近い軌道には、すい星があります。次に金星です。
金星の軌道の次に太陽に近いのは、地球です。地球の軌道の次は、火星です。

ずっと離れた所から太陽系を見ると、火星までの軌道は、太陽から近いですが、火星の次の軌道の木星までは、離れています。

小惑星の多くは、火星と、木星の軌道の間にあるメインベルトと呼ばれる、小惑星帯に分布しています。

メインベルトは、木星軌道よりも火星の外側付近に分布しています。

小惑星帯の構成

小惑星帯には、数多くの小さな惑星があります。見つかっている小惑星だけでも78万個以上と言われています。

この中で、地球の軌道に近づいてくる小惑星は、見つかっているだけで、1万9,000個程もあります。

地球軌道付近の小惑星の危険度

地球軌道の周辺に、見つかっているだけで、1万9,000個程もの小惑星があります。この中で、NASA(米航空宇宙局)が危険と判断している小惑星は、2,000個程です。危険な小惑星とは、地球の軌道に引き寄せられて地球に衝突する可能性があるものです。

NASAは、この2,000個の小惑星を管理していますが、仮に地球に衝突するような動きがあっても防げないと言われています。また、まだ検出できていないような小惑星もあるでしょう。

この理由は、距離が離れているため小さなサイズは、技術的に検出できないことです。また、小惑星の形は様々で、回転している場合などには見つけにくいでしょう。このような理由で、現在見つけられる大きさは、200メートルから300メートル大以上のものと想定されています。

つまり、これよりも小惑星のサイズが小さければ検出出来ません。

ちなみに、初代ハヤブサの時の小惑星イトカワは、そら豆のような形状の540メートル大のものでした。ハヤブサ2号の時のリュウグウは、900メートル大のコマのような形状でした。

なぜ、小惑星があるの?

小惑星は、太陽系が作られた時に、ガスや塵が集まったものか、或いは、小さな天体がぶつかった時のかけらと考えられています。

火星と木星の間にあるメインベルト帯の小惑星は、次のように作られたと推定されています。

メインベルト帯の小惑星は、太陽や巨大な木星の引力の影響を受けて、惑星どおしの衝突が繰り返された時に産まれたのでしょう。

つまり、これらの小惑星は、惑星どおしの衝突でできたかけらと考えられています。

まとめ

太陽系にある小惑星が何故、存在するのかは、まだ調査中のため本当のことは分っていません。小惑星は、恐らく太陽系が誕生した46億年ほど前にできた岩石や金属の塊と考えられています。

いずれにしても、地球のように内部が熱で溶けている惑星と違って、46億年前の成分で構成されていると考えられています。ひょっとすると、水や生命誕生の元となる有機物が含まれている可能性もあります。(ハヤブサ2号がリュウグウから持ち帰った試料には、有機物がありました。)

ハヤブサは、夢を広げてくれますが、危険な小惑星が、検出されただけで2,000個もあるとは驚きです。

但し、万が一の危険を心配してもしょうがないでしょう。どうすることもできないのですから。

むしろ、宇宙の成り立ちを知りたい。そんなロマンのある宇宙に惹かれるのは、私だけではないでしょう。

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iyasaretaihito
子どもの時から、昆虫や恐竜、宇宙などに興味がある理科大好きな理系人間です。 会社は半導体設計関連会社に勤務して、60歳で定年退職後は趣味に没頭する、のん気なおじさんです。
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