雑学

手の消毒用にお酒を使っても大丈夫なの?|洗浄効果について

新型ウィルスが発生して、病院や介護施設などでもアルコール製品の不足から、厚生労働省は、やむなくお酒を手指消毒用として認可しました。この記事では、手指消毒用に適しているアルコール濃度について調査した結果を分かりやすく紹介しています。

新型ウィルス出現で一変した日常生活

新型コロナウィルスは、あっという間に蔓延(まんえん)して、普通の日常生活は吹っ飛んでしまいました。まさかこんな風になるとは思いもしなかったでしょう。

あっという間にマスクは無くなり、ドラッグストアから手指の消毒用のアルコール製品も姿を消してしまいました。

現在は在庫数も増えて落ちつきをとりもどしましたが、これ程アルコール製品が注目されたことは無かったでしょう。

この対応で、とうとう厚生労働省は、アルコール度数の高いお酒も、消毒用として認可しました。

今まで、アルコールのことを考えたこともありませんが、有害なアルコールもあると聞いたことはあります。アルコールについて、調べたので紹介します。

代表的なアルコールの種類と性質

一般的なアルコールには、エタノール(エチルアルコール)とメタノール(メチルアルコール)があって、手の洗浄用に使われているのは、エタノールでした。

エタノールは、サトウキビなどの糖質と、ジャガイモなどのでんぷん質を発酵して作ったものです。これに対して、メタノールは、天然ガスや石炭などから作られたもので工業用の燃料などに使われています。

当然、エタノールとメタノールの性質は違います。エタノールはお酒の成分と同じですが、メタノールは劇物に指定されていて、多量に飲むと命にかかわるほど有害です。そのため、手洗い用には使えません。

エタノールの種類と用途

手洗い用途に使えるのは、エタノール系ですが、ドラッグストアなどでは、「無水エタノール」、「エタノール」、「消毒用エタノール」と分けられています。次に、それぞれの特徴を示します。

《無水エタノール》
無水エタノールは、アルコールの濃度が99%以上のものです。アルコール濃度が高すぎて直ぐに蒸発してしまうため手指の消毒には適していません。電子機器の清掃などに使われています。

《エタノール》
エタノールは、アルコール濃度が95%のものです。

《消毒用エタノール》
アルコール濃度は、80%程度のものです。

何故、消毒用エタノールの濃度は80%なの?

消毒用エタノールは、わざわざ水分を加えて、濃度を80%にしています。

理由は、アルコールが微生物の構造を破壊するためには、適度な水分が必要だからです。ちょっと不思議ですが、100%の濃度では、手指についた微生物を消毒できなかったのです。

濃度を80%にすると、しみこむ速度や蒸発する時間も手洗い洗浄に適していました。

お酒は手洗い洗浄除菌できるの?

お酒のアルコールは、有害なメタノールではなくエタノールです。しかも手洗い用途に販売するお酒は、アルコール濃度を77%にしています。

厚生労働省は、アルコール度数が、70〜83%のものなら問題なしとしています。つまり、酒造メーカが作ったお酒でも、アルコール濃度が適正なら手洗い洗浄除菌可能だったのです。

まとめ

新型ウィルスが発生して、市場から姿を消したアルコールのことを調べました。

消毒用途に使われるアルコールは、エタノールで、お酒のアルコールと同じものでした。エタノールもアルコールの濃度によって用途が区分されていて、新型ウィルスや手洗い除菌に向いているアルコール濃度は、70〜83%でした。

除菌や新型ウィルスを死滅させるには、アルコール度数が高ければ良いのではなく、適度な水分も必要でした。

厚生労働省が、認可したお酒を手洗い洗浄除菌用途として認可した理由は、アルコール度数も手洗い用途として製造されていたからです。

尚、色々調査の過程で分かったことは、アルコールは揮発性の性質があるので十分な効果を発揮するのは条件がそろった時です。専門家の方の多くは、石鹸などが使える環境の場合は、しっかり流水と石鹸で手洗いをした方が良いようです。

アルコール消毒の洗浄効果については、石鹸による手洗い環境が揃っていない場合や、多忙な医療関係者、寝たきりの患者などがやむを得ず使うものと考えた方が良さそうです。

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iyasaretaihito
子どもの時から、昆虫や恐竜、宇宙などに興味がある理科大好きな理系人間です。 会社は半導体設計関連会社に勤務して、60歳で定年退職後は趣味に没頭する、のん気なおじさんです。
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