ネットワークが生まれた背景からネットワークの進展をたどります。必要性から生まれたネットワークの歴史をたどることで、曖昧で判りにくいwebの世界を身近に感じられるでしょう。
スタンドアロンシステム
技術の進歩とともにコンピュータ(PC)とプリンタを接続しただけのスタンドアロンシステムでは、無駄が多いため、コンピュータ同士を接続するのに効率の良いサーバーネットワーク方式が生まれました。
以降、技術の進歩の概略をたどります。
スタンドアロンシステムは、1970年代の汎用コンピュータやPC(パソコン)が登場した時に、特定用途の演算処理を行うために生まれました。
標準的なMS-DOS、UNIXなどのOS(オペレーティングシステム)が登場します。OSが生まれると、OS上で動作するワープロや表計算システムなどのプログラムが提供されるようになって、一般利用者がデータを入力するだけで、直ぐに結果を得られるようになります。
この時代のコンピュータには、ハードディスクが無いため、ソフトウェアやデータは、フロッピディスクなどの補助記憶デバイスで管理していました。
こんな時代でしたが、コンピュータで行う業務は、ドキュメント処理が主体のため、プリンタ接続は必須です。
そのため、当時のスタンドアロンシステムは、コンピュータ(PC)とプリンタを接続したものを利用者ごとに用意したものでした。
やがて、PC(パソコン)の補助記憶装置は、内蔵型のハードディスク(HDD)が主流になってきました。ハードディスク(HDD)は、巨大な記憶容量をもっているため、ソフトウェアごとに、フロッピディスクを用意する必要性は無くなります。
コンピュータ同士を接続

PC(パソコン)内蔵型のハードディスク(HDD)が主流になってきて、フロッピディスクはいらなくなりますが、契約書やあいさつ文、表計算の集計表などのように繰り返し使うものはフォーマットがあると便利です。
辛うじて、フロッピディスクは残存しましたが、フロッピディスクの使いまわしは不便ですし、プリンタを一人1台使用するのは無駄です。コピー機やファクシミリなどは事務所で共有するのが普通だからです。
そこで生まれたのがデータの共有化という考え方です。
技術の進歩と共に徐々に複数のコンピュータで、1台のプリンタをネットワーク接続するようになります。
複数のPCと1台のプリンタを配線で接続するのは合理的ですが、接続の仕方によっては副作用もあります。
接続されるコンピュータの台数によって、最適な手法が次々に生まれて活用されていきます。
ポイントのまとめ
スタンドアロンシステムが始まると、さらに無駄のない方法を模索するようになります。プリンタの共有や、お互いのデータのやり取りをスムーズにする手法を追求する中で生まれた「ピア・ツー・ピア」は、お互いのPC内に資料やデータを置く方式で、家庭内などの小規模の場合に有効です。
大規模なシステムでは、サーバーネットワークシステムが生まれて、webの発展に寄与していきます。
ネットワークが生まれた概要を紹介してきました。つかみどころのないwebの世界も歴史をたどると大枠が判ってきます。これからも少しずつ学習していきましょう。