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電波の特性

通信には無線を使うのが当たり前の時代です。一般的な無線通信には、電波を使いますが電波には周波数という波があります。そして電波は、波によって性質が異なります。この記事では、無線技術を知りたい方のために電波の特性を分かりやすく紹介しています。

電波の特性

電波は、電磁波とも呼ばれていて、空気中を伝わっていく電気の波のことです。電気の波が、1秒間で何回繰り返されるかで、周波数が決まります。

そして、電波の特性には「直進性」という性質があります。この直進性は周波数によって異なります。

電波の周波数特性

電波は無線通信に使われています。但し、電波は周波数によって性質が違うため、無線通信に適している周波数を選んで使用しなければなりません。

尚、周波数の単位はHz(ヘルツ)です。1Hzとは、1秒間に1回、10Hzとは、1秒間に10回、周波数の波があることを示しています。

そして、MHz(メガヘルツ)のMは、100万のことです。GHz(ギガヘルツ)のGは、10臆を示しています。

つまり、MHzとは1秒間に100万回、GHzは1秒間に10臆回、周波数の波があることを示しています。(1GHz=1000MHz=10臆Hz)

次に、電波の周波数による特性を示します。

  1. 3MHz以下
    この領域の電波は、地表に沿って進みますが、電波の直進性は見られません。
  2. 3MHz〜30MHz
    この領域の電波には、直進性があります。電離層は、地上から約80km上空にあって地球の周囲を覆っています。電離層は、電波を反射するため、電波は、地上との間で反射しながら遠方に到達します。
  3. 30MHz以上
    30MHz以上の周波数になると、電波は電離層を突き抜けて宇宙に放出されてしまいます。このため、電離層の反射を使った通信はできません。
  4. 2GHz以下
    電波は、2GHz以下の周波数なら、ほぼ地表面を進行します。但し、小さな山やビルなどの建造物程度なら、電波は回り込んで進むことが可能です。
  5. 2GHz以上
    この領域の周波数は、電波の直進性が、さらに強いため、ビルや山などの障害物は通すことはできません。また、4GHz〜5GHz以上になると、回析現象のため、電波が急激に小さくなってしまいます。そのため、現在の技術では、4GHzの5G通信等が限界と言われています。

《電離層とは》
電離層とは、太陽光線などの紫外線やエックス線によって、地球の大気圏上層部にある分子や原子が電離した層のことです。

電離層は、約30MHzまでの電波を反射する性質があります。また、電波は地上でも反射します。電離層は丸い地球を覆っているので、地上から斜め上空に向かって放出された電波は、地上と電離層の間で反射を繰り返します。つまり、遠距離通信が可能です。

まとめ

電波は、電磁波とも呼ばれていて、空気中を伝わっていく電気の波のことです。電気の波が、1秒間で何回繰り返されるかで、周波数が決まります。

電波は周波数で、特性が異なります。その為、無線電波の場合には、通信に適している周波数を選んで使用しなければなりません。

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iyasaretaihito
子どもの時から、昆虫や恐竜、宇宙などに興味がある理科大好きな理系人間です。 会社は半導体設計関連会社に勤務して、60歳で定年退職後は趣味に没頭する、のん気なおじさんです。
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