ネットをしていると「クッキーを有効にして下さい」などと要求されることがありますが、情報漏洩の事件が頻発しているため、クッキーと聞いた時の印象は良くないようです。この記事では、クッキーとはどんなものなのかをPC初心者にも判るように紹介します。
クッキーの意味と役割
近年、webで情報が盗まれるなどのニュースが流れるたびに、クッキーを、怖い物のように感じることが増えてきました。
クッキーは、それほど複雑なものではありません。ここでポイントを学んでスッキリしてしまいましょう。
PCの世界で使われるクッキー(Cookie)は、web情報を閲覧した時に、一時的にユーザーの情報を保存する仕組みや、データのことです。・・・と言われても、モヤモヤが残るでしょう。
もう少しかみ砕いて説明します。
インターネットで情報を閲覧する時には、自分のPCからブラウザを通して閲覧サイトのサーバーに、データを送付して欲しいなどと、要求(リクエスト)を出します。要求すると言っても、実際は、閲覧者がクリックするだけです。
サーバーは、このリクエストに応答(レスポンス)するため、閲覧サイトが表示されます。
ここで、ユーザー情報とは、ID・パスワード・メルアドなどの他に、サーバー側の欲しいデータ(購買履歴・サイト訪問履歴・アクセス地域情報など)も含んでいます。
クッキーにユーザー情報を保存させる理由は、サイトを再訪問したユーザーの利便性を高めるためと言われています。ユーザー特定の情報を記憶すると、改めてID・パスワード・メルアドなどを記載しなくても済むからです。
クッキーの種類
クッキーは発行元によって、ファーストパーティクッキーとサードパーティクッキーの2種類に分けられています。
ファーストパーティクッキー
ファーストパーティクッキーとは、ユーザー(この場合は、閲覧者)がPC画面上に表示した、訪問先サイトの運営元が発行しているものです。
ユーザーのメリットは、訪問先サイトで登録したIDやパスワードをクッキーに保存するため、再度訪問した時には手間がかかりません。そのため、再度画面を表示させるのに短時間で開けます。
運営元のメリットは、嗜好(しこう)などのユーザー情報が得られることです。そのため、ユーザーが自社サイトに訪問してくれた時に、ユーザーが好む商品の広告を出すことが可能になります。
サードパーティクッキー
サードパーティクッキーは、ユーザーが訪問しているサイトとは関係しない第三者が発行するクッキーのことです。
第三者のクッキー発行元は、ユーザーの閲覧内容から嗜好を読み取って、ユーザーがサイトを開くたびに、サイトとは無関係の第三者の広告を表示させることが可能になります。
まとめ
PCでインターネットを楽しんでいる時などに、「クッキーを有効にして下さい」などの表現が表示されるサイトは、クッキーをサービスの向上などに活用しているのでしょう。
情報の漏洩頻度が増えて問題になってきましたが、本来のクッキーの用途や役割は、訪問先のサイトがユーザーの利便性を考慮する時などに活用されるものです。
もちろん商品を販売するサイトでは、売るための仕掛けとして、クッキーに情報を蓄積することも行っています。これに対して、ユーザーを守るための仕掛け作りをブラウザ側でも、対応するようになりました。
インターネットは、悪意にまみれたものばかりではありません。ユーザーは、正しい知識をみにつけてwebの世界を楽しみましょう。