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電波の分類

電波は、電磁界、光、放射線などと同様に電磁波の一種で、電気エネルギーの波(周波数)のことです。分かりづらい電波ですが、周波数の範囲で特徴を持っています。そのため、周波数領域ごとの名称で整理しました。これで、電波の全体像を把握できるでしょう。

電波とは?

電波というのは、携帯端末や家電品で無くてはならないほど身近になってきました。ところが、電波とは?などと改めて聞かれると、一言で応えるのは難しいでしょう。そこで、電波の全体像を紹介します。

一般的に、電波とはと聞かれた時の答えは、

電磁波の一種です。空間を伝わる電気エネルギーの波です。

で良いでしょう。でも、電気の波とは何でしょう。

電気の波は、水面の波と同じように、高い波と、低い波が交互に繰り返されます。この波が、例えば高い波が、1秒間で何回繰り返したかで、周波数(ヘルツ:Hz)を決めています。

このような、電気の波が空気中を伝搬していくのが電波です。この電波が、1秒間で何回繰り返すかによって、電波の性質は大きく異なります。

電波の分類

電波は、電磁波の一種として、様々な周波数で空間を伝わります。そのため、周波数範囲で分類されています。

周波数による分類

  1. 極低周波の電磁界分野
    送電線や電磁設備などから発生する電波
  2. 通信分野
    信号の送電などで使用されるもの
  3. 周波数の高い放射線分野
    X線撮影などの使用で発生する電波

などと分類されます。電波は電波法では、周波数が3テラHz以下と規定されています。テラ(T)という単位は、10の12乗のことです。

実際に使用する範囲の分類

周波数によって、電波の性質は異なります。実際に、現在の技術で使用される周波数は、おおよそ3Hz〜100GHzです。G(ギガ)の単位は、10の9乗です。もちろん、技術の進展に伴って、使用可能な周波数範囲は増えるでしょう。

通信に使われる周波数領域

通信に使われる周波数は、領域を区切ると全体像が把握しやすくなります。周波数領域は、極超長波領域、長波からミリ波領域、サブミリ波領域の広い範囲で分けると、良いでしょう。

極超長波領域

この領域の周波数は、3Hzから30kHzです。

周波数と波長の関係式は、「波長(km)=光速(300,000km/秒)/周波数(Hz)」の関係で表されます。

周波数が3Hzから30kHzの場合の波長は、上式の関係で求まります。但し波長が、100Mmから10kmと、とてつもなく長いため、通常の電波に求められる指向性(直進性)はありません。(あらゆる方向に放射されてしまいます)

この領域の周波数は、通信で伝送できる容量も少ないため、一般の通信には適していません。但し、深海に届くため、潜水艦の通信には使われています。

長波からミリ波領域

長波からミリ波領域の周波数は、30kHzから300GHzです。波長は10km〜1mmと幅が広い領域です。

この領域の電波は、30kHz付近に近い程、安定していて、300GHzに近い程、直進性が高くなる領域です。

つまり、通信に適した領域です。周波数帯域毎の特徴を生かして、レーダーや、テレビ、ラジオなど様々な分野で使われています。

また、通信で伝達できる情報容量が多いため、中継局や衛生通信などでも活用されています。

尚、電話の音声周波数は、0.3〜3.4kHzです。(人の声の周波数帯は、0.2〜4kHzにあるためと言われています)

サブミリ波領域

サブミリ波の周波数範囲は、300GHz〜3THzで、波長は1mm〜0.1mmです。
この領域では、光と同等の指向性(直進性)ですが、現時点では技術的に使えません。

まとめ

電波は、電磁界、光、放射線などと同様に電磁波の一種です。空間を伝わる電気エネルギーの波のため、その特徴は周波数領域で決まります。

この中で電波は、電波法の規定があって、周波数は、3T(テラ)Hz以下と決まっています。

現時点で通信に適した周波数領域は30kHz(or 3kHz)から300GHzの、長波(or超長波)からミリ波領域です。

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iyasaretaihito
子どもの時から、昆虫や恐竜、宇宙などに興味がある理科大好きな理系人間です。 会社は半導体設計関連会社に勤務して、60歳で定年退職後は趣味に没頭する、のん気なおじさんです。
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